乳酸菌を摂ると腸内環境を改善し、悪玉菌の繁殖を抑えて免疫力をアップできる、というのは前述のとおりですが、実は腸の環境はメンタルとも密接に関係しています。
乳酸菌でストレスに強くなろう

ホルモンを制するものがストレスを制す!

人のメンタルと関係の深いホルモンは〝三大神経伝達物質〟と呼ばれており、ドーパミン・アドレナリン・セロトニンの三つです。このうち乳酸菌の働きによって分泌が促進されるのがセロトニンです。セロトニンは人に落ち着きをもたらすホルモンですが、腸で生成されるため、腸のコンディションを整えることで安定してセロトニンを生成できるようになるのです。








セロトニンの性質とは?

リラックスしたときに分泌されるのがセロトニンで、このセロトニンはストレスのもとになる〝ドーパミン・ノルアドレナリン〟の過剰分泌を抑制し、副交感神経を優位にする働きがあり、それによって気持ちを落ちつけたり、リラックスさせる効果があります。

ストレスの素となるドーパミン・アドレナリンとは?

◎ドーパミン:分泌されると〝快感〟を感じ、この快感によってやる気やモチベーションを保つことができます。ストレスの素ドーパミンは快感をもたらしますが、それと同時に渇望感も生まれるため、過剰に分泌されるとアルコールやギャンブルの依存症になる場合があります。

◎ノルアドレナリン:緊張したりストレスと感じたときに分泌されるホルモンで、別名〝ストレスホルモン〟ともよばれ、もともとは人間が敵に襲われるなどの危機的状況に陥った際に瞬発力を高めたり、敵から身を守るための判断を早くするために分泌されるようになったと考えられています。いわゆる〝火事場のバカぢから〟というようなものも、このノルアドレナリンによる作用だと考えられています。現代では敵に襲われるということはないのですが、〝ストレス〟を感じた際に分泌されるという作用は変わっておらず、ノルアドレナリンが分泌されると交感神経が刺激され、それによってイライラしたり怒りっぽくなったり、不安感や恐怖感が強くなったりするのが特徴です。また、通常寝るときには副交感神経が優位になることでぐっすりと眠ることができますが、なかなか寝付けない、眠りがあさい、という場合は日常のストレスによってノルアドレナリンが分泌され、それによって交感神経が優位になっている場合がほとんどです。

セロトニンを増やすにはヨーグルト!

副交感神経を優位にし、リラックス作用があるのがセロトニンの特徴ですが、そんなセロトニンの材料となるのが〝トリプトファン〟という物質です。ヨーグルトでストレス軽減トリプトファンはたんぱく質の一種でセロトニンの生成には欠かせない栄養素。このトリプトファンは肉類などに多く含まれるほか、ヨーグルトにも多くふくまれているため、 ヨーグルトを摂れば乳酸菌の働きによって腸のコンディションを整えて副交感神経を優位にし、さらにトリプトファンの効果でセロトニンを多く生成できるため、精神安定には効果絶大だと言えるでしょう。